東京タワーの高さに関して、インターネット上で頻繁に議論されるのが「震災でアンテナが曲がった後、高さが変わったのではないか?」という疑問です。
2011年3月11日の東日本大震災の際、激しい長周期地震動によってタワー最頂部(地上300m超に位置する地上アナログ放送用スーパーターンスタイルアンテナの支柱)が東側に約2度傾斜しました。このアンテナ曲がりを受け、安全確保と地上デジタル放送への完全移行に伴うアンテナ撤去・修繕工事が実施されました。
工事期間中、破損したアンテナ支柱の一部(約25m分)を一時的に撤去したため、2012年夏の一時期は実質的な高さが約315mまで低くなっていた時期が存在します。しかし、免震・耐震性能を強化した新たな支柱とアンテナが再設置され、工事は完了しました。
国土地理院や公式発表資料によると、現在の正確な実測高は332.9m(精密計測による標高補正等により約332.6m〜332.9mと記載される場合あり)となっており、一般向けには従来通り「333m」のシンボルナンバーが継承されています。「現在も低くなったまま放置されている」というネット上の噂は明確な誤解です。
また、上部鉄骨の一部に「朝鮮戦争時に使われた米軍戦車のスクラップ鉄」がリサイクル利用されているという歴史的事実も、物資不足の時代に最高の強度を誇る鋼材を確保するための設計陣の執念を物語るエピソードとして語り継がれています。