夏の風物詩の筆頭にして、東京の夜空を2万発の光で染め上げる隅田川花火大会。例年100万人規模が押し寄せるこの巨大行事は、2026年の今夏、過去最大級の人出が予想されている。警察当局や警備本部が厳戒態勢を敷く中、地元住民の間でのみ共有されてきた「非公開の抜け道」が取材によって浮かび上がった。
王道の浅草・吾妻橋周辺が身動きの取れないすし詰め状態に陥る一方、視界が抜けつつ比較的人波が緩やかなのが、白鬚橋からさらに北上した汐入公園南東側の堤防沿いだ。第一会場の打ち上げ花火が建物の隙間から遮るものなく視界に飛び込んでくる。さらに東白鬚公園内のテニスコート付近も、低空の仕掛け花火こそ見えにくいものの、大玉の炸裂を落ち着いて鑑賞できる絶妙なエアポケットとなっている。
そして今年、最大の勝敗を分けるのが「帰宅時の退避ルート」だ。本所吾妻橋駅や浅草駅へ向かう人の列は、花火終了直後から1時間以上ビクともしなくなる。地元関係者が口を揃える裏ワザは、あえて錦糸町方面や亀戸方面へ徒歩で25分歩くルート。群衆の流れと直角に離脱することで、殺人的な入場規制を完全に回避し、スムーズに都心方面へ抜けることができる。