「お気に入りのキャラクターを自分の手で描いてみたい」。そんなファンの願いに応えるべく、スタジオのベテランアニメーターが明かしたドローイングの基本原則は、驚くほど明快だ。
ウッディを描く際の決定打は、頭部の「洋梨型」の輪郭にある。まず少し縦長の洋梨を描き、中央よりやや低めの位置に十字のガイドラインを引く。そこに大きなボタンのような丸い瞳を配置し、カーブを効かせたカウボーイハットを深めにかぶせる。ポイントは、眉毛を少し非対称にして、少し頼りなげでありながら人懐っこい表情を作ることだ。多少の線の歪みを気にする必要はない。布製のぬいぐるみらしい柔らかさを意識するだけで、一気にウッディらしい愛嬌が宿る。
対するバズ・ライトイヤーの描き方は、真逆のアプローチをとる。幾何学的な「四角形と楕円」の組み合わせが土台だ。がっしりとした顎のラインを台形気味に描き、その上にヘルメットのベースとなる円弧を重ねる。パープルとグリーンの配色ブロックを意識しながら、胸のスイッチや分厚いショルダーパッドを直線的に引いていく。角張ったメカニカルなパーツの中に、くるりと丸い顎の渦巻きを描き加える。これだけで、頼もしくもどこかコミカルなスペースレンジャーが机の上に立ち現れる。