日本人のキリスト教に対するイメージも、この10年で大きく変容しました。遠藤周作の原作をマーティン・スコセッシ監督が映像化した映画『沈黙 -サイレンス-』は、弾圧の歴史と人間の弱さ、神の沈黙という深遠なテーマを突きつけ、日本人の宗教観に強烈な問いを投げかけました。
一方で、近年のNetflix映画『2人のローマ教皇』のような作品は、教皇ベネディクト16世と現教皇フランシスコの人間味あふれる対話を描き出し、カトリックの頂点に立つ指導者たちの葛藤や温もりを身近なものにしました。厳めしい教条主義ではなく、不寛容な現代社会において対話と環境保護を訴え続ける等身大の姿が、映画を通じてポップカルチャーの中にも浸透しています。