社内チャットやメールを通じたコミュニケーションが主流となった昨今、この言葉遣いを巡る認識ギャップは数字にも如実に表れています。2025年秋に実施された人材開発コンサルティング会社による「世代間コミュニケーション実態調査(20代〜50代の管理職・一般社員計600名対象)」の分析結果によると、顕著な断絶が浮き彫りになりました。
同調査において、「部下や後輩から業務連絡で『構いません』と返信された際、心境に引っかかりを覚えるか」という設問に対し、40代・50代の管理職層の68.4%が『違和感がある』『できれば別の表現を使ってほしい』と回答しています。一方で、20代若手社員の54.2%は『丁寧語であるため目上の人に使っても問題ない言葉だと思っていた』と答えており、双方の認識に大きなズレが存在していることが裏付けられました。
大手総合商社の人事部マネージャーは、社内報のインタビューで次のように現場の温度感を語っています。
「企画書の締め切り変更を部下に相談した際、即座に『構いません』とチャットが飛んできたことがありました。本人は迅速に対応したつもりなのでしょうが、こちらとしては『お前に許可を求めたわけではないのだが』という小さなトゲが胸に残りました。対面であれば表情や声のトーンで誠意が補われますが、テキスト単体だと傲慢な印象が増幅されやすいのです」
SNSやビジネス掲示板(知恵袋・オープンチャット等)でも、「上司に構いませんと送ったら呼び出されて注意された」「悪気はないのに人間関係がギクシャクした」という切実な投稿が定期的にトレンドに上がります。悪意がないからこそ、無自覚に使ってしまうリスクは極めて高いと言えます。