遺族・参列者の双方が最も頭を悩ませるのが、金銭に関するマナーです。大手冠婚葬祭互助会の実態調査および主要寺院へのヒアリングをもとに、実勢相場を整理しました。
1. 初七日の香典相場と包み方のルール
参列者として出席する場合の初七日の香典相場は、故人との関係性や会食(精進落とし)の有無によって変動します。
- 親・兄弟姉妹・祖父母などの近親者:10,000円〜30,000円(会食ありの場合は上乗せ)
- 叔父・叔母などの親族:5,000円〜10,000円
- 友人・知人・仕事関係者:3,000円〜5,000円
葬儀当日に繰り上げ法要を行う場合、葬儀の香典と初七日の香典を別々に包むか、1つの不祝儀袋に合算するかは地域や家業の慣習によって分かれます。迷った場合は受付で「こちらは初七日分も含んでおります」と添えて一括で渡すか、内訳がわかるように2つの袋に分けて持参するのが無難です。
2. 初七日 香典袋の書き方
不祝儀袋の表書きは、宗教・宗派および時期によって厳格なルールがあります。
- 仏教(浄土真宗以外):四十九日前である初七日では、霊魂の状態であるため「御霊前」が基本です。
- 浄土真宗:亡くなった直後から仏になると考えるため、初七日であっても「御仏前(御佛前)」を用います。
- 宗派が不明な場合:「御香料」や「御香資」と書けば、どの宗派でも失礼にあたりません。
- 墨の濃さ:四十九日前の法要であるため、表書きや氏名は「涙で墨が薄まった」という意味を込めて薄墨で書くのが礼儀です。
3. 施主が用意する「初七日のお布施相場」
施主(遺族側)が僧侶に渡す初七日のお布施相場は、単独で行うか葬儀と一括にするかで異なります。
- 葬儀当日に繰り上げ・繰り込みで行う場合:葬儀全体のお布施(20万〜50万円程度)の中に「初七日分」として3万円〜5万円程度を上乗せして1包みで渡すのが一般的です。
- 後日、別日に僧侶を招いて行う場合:単独の法要として3万円〜5万円を包みます。
- 僧侶への配慮:お寺以外の会場で法要を行い、僧侶が精進落としを辞退された場合は、お布施とは別に「御車代(5,000円〜10,000円)」や「御膳料(5,000円〜10,000円)」を白い無地の封筒に包んでお渡しします。