黒い影が「動く」のではなく「特定の位置に居座る」「視界の一部が欠ける」という場合、網膜の中心機能や中枢神経系の異常が疑われます。
視界の中心が暗くなる加齢黄斑変性
網膜の最重要部位である黄斑部がダメージを受ける加齢黄斑変性では、見たいものの中心が黒く抜けたり、物が歪んで見える変視症が現れます。格子状の表(アムスラーチャート)を片目ずつ見て、線が波打って見えたり中心部に影が生じないかを確認する加齢黄斑変性のセルフチェックは、早期発見に極めて有用です。
閃輝暗点と脳の病気の識別
ギザギザとしたノコギリ刃のような光の波が現れ、徐々に拡大した後にその部分の視野が見えなくなる現象を「閃輝暗点(せんきあんてん)」と呼びます。通常は20〜30分程度で光が消え、その後に激しい片頭痛を伴うことが一般的です。しかし、頭痛を伴わずに視野の欠損だけが残る場合や中高年で初めて発症した場合は、脳梗塞や脳動脈瘤、脳腫瘍などの脳血管障害が原因となっているケースがあるため、頭部MRI検査を含めた脳神経外科の精査が求められます。