いかなごのくぎ煮が消える?2026年不漁の真相と失敗しない黄金比レシピ

いかなごのくぎ煮が消える?2026年不漁の真相と失敗しない黄金比レシピ

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いかなごのくぎ煮価格高騰の理由を探る上で、単なる獲りすぎ(乱獲)だけでは説明できない科学的な生態系変化が判明しています。兵庫県の水産専門家や研究機関が指摘する、いかなご不漁の真相と背景には、2つの巨大な環境要因が絡み合っています。

第一の要因は、瀬戸内海の「貧栄養化(キレイすぎる海問題)」です。高度経済成長期に赤潮被害が多発した瀬戸内海では、1973年に制定された「瀬戸内海環境保全特別措置法(瀬戸内法)」に基づき、工場排水や生活排水の厳しい水質規制が進められました。下水道の高度処理技術が普及した結果、海水は劇的に透明度を増したものの、同時に魚介類の餌となる植物プランクトンの栄養源(窒素やりんなどの栄養塩)が枯渇してしまったのです。

プランクトンを食べて育つイカナゴの稚魚は、生まれた直後に深刻な飢餓状態に陥ります。国も2021年の法改正によって下水処理場の運転管理を緩和し、意図的に栄養塩を海へ流す「豊かな海の再生」へ舵を切りましたが、失われた食物連鎖のピラミッドが再生するには長い歳月を要します。

第二の要因は、地球温暖化に伴う「海水温の上昇」です。イカナゴは冷水性の魚であり、夏場になると水温の低い海底の砂に潜って絶食状態で過ごす「夏眠(かみん)」という珍しい習性を持ちます。しかし、瀬戸内海の夏の海水温が高止まりするようになり、夏眠中に体力を消耗して死亡する親魚が急増しました。秋から冬の産卵期まで生き残る親魚の母数が極小化していることが、毎年の発生量を根本から押し下げているのです。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。