「回転寿司の概念が根底から覆された」――若竹丸を初めて訪れた利用者の多くが口を揃えてこう語ります。その熱狂の源泉にあるのは、長崎魚市場における直接買参権の行使と、創業以来守り抜かれている徹底した品質主義です。
長崎県は全国屈指の海岸線の長さを誇り、漁獲できる魚種は250種以上と日本一を誇ります。一般的な大手寿司チェーンが冷凍輸入マグロやサーモンを中心としたセントラルキッチン方式に依存するのに対し、若竹丸は毎朝市場で競り落とした新鮮な地魚を自社便で各店舗へ直送。店内で職人が一匹ずつ丁寧に魚を捌き、切り身の角が立った状態で提供されます。この「魚の活きの良さ」こそが、舌の肥えた長崎市民を唸らせ、県外客を驚嘆させる最大の理由です。
さらに見逃せないのが、レーンに寿司を流し続けない「完全フルオーダー制(特急レーン搬送)」の先駆的導入です。客がタッチパネルで注文してから握るため、ネタの乾燥や劣化による廃棄ロスがほぼ発生しません。この徹底した合理化によって生まれた原価率の余力が、そのままネタの厚みや鮮魚の仕入れ力へと還元されているのです。