若手を支え、作品の深みを一層増していたのが、小泉今日子をはじめとする実力派ベテランキャストたちだ。
アキの母親・天野春子役を演じた小泉今日子は、過去の挫折と娘への愛が交錯する複雑な心情を見事に体現した。挿入歌『潮騒のメモリー』での圧巻の歌唱力も話題を呼んだが、現場では若いキャストたちを温かく包み込み、時にはアドバイスを送る「現場の頼れる母親」そのものだったという。後年明かされた裏話によると、撮影現場での小泉の佇まいが、まだ新人だった若手俳優たちの緊張を解きほぐす大きな助けとなっていた。
また、夏ばっぱ役を演じた宮本信子や、個性溢れる北三陸の町おこしメンバーたちを演じた名優たちの化学反応は、ドラマに独特の温かみとリアリティを与えていた。