「住友グループの売上高」を把握する上で最初に理解すべき前提は、住友グループ全体を統括する「住友ホールディングス」のような単一の親会社は存在しないという点です。戦後の財閥解体を経て、各社は完全に独立した法人として上場しています。その各社を緩やかにつなぐ中枢組織が、グループ中核企業の社長会である「白水会(はくすいかい)」です。
では、住友グループの総売上は一体いくらになるのでしょうか。白水会に加盟する主要企業および住友グループ企業一覧に名を連ねる有力上場企業の最新決算(売上高・金融機関の経常収益)を単純合算すると、その経済規模は概ね50兆円から60兆円に達します。この規模は、スイスやスウェーデンといった欧州主要国の年間国家歳入にも匹敵する数字です。
もちろん、グループ企業間の取引相殺を行わない単純合算であるため、ひとつの連結企業集団としての数値とは意味合いが異なります。しかし、住友商事のグローバル流通網、三井住友フィナンシャルグループの膨大な資金供給力、住友電気工業のインフラ網、住友林業の海外住宅展開などが束になることで、極めて広範囲かつ強靭な産業エコシステムを日本および世界に張り巡らせている事実に変わりはありません。