松井ケムリの実父である松井敏浩氏は、日本屈指の総合証券会社である大和証券グループ本社において副社長などの要職を歴任してきた金融界の大物だ。一橋大学を卒業後、大和証券に入社。投資銀行部門や法人営業の最前線で実績を積み上げ、グループの経営舵取りを担う中枢まで登り詰めた筋金入りのバンカーである。
上場企業の有価証券報告書で開示される役員報酬のデータによれば、同社の取締役クラスの年収は1億円を超える水準に達する。長年にわたる役員報酬や保有株式の配当金などを合算すれば、その生涯獲得資金と資産規模は数億円から十数億円規模に達していても何ら不思議ではない。日本の証券業界におけるトップエリートの一人と言っても過言ではない実績だ。
だが、松井敏浩氏の凄みは単なる金銭的成功にとどまらない。冷徹な市場分析と大胆な経営決断が求められる金融の世界で、激動の平成・令和のマーケットを生き抜いてきた勝負師でもある。その胆力とリアリズムは、形を変えて息子の芸風にも確実に受け継がれている。