セレクトショップの心臓部を担うのがバイヤーの存在です。バイヤーはパリ、ミラノ、ニューヨーク、ロンドンなどの主要コレクションや、国内外の合同展示会、さらには地方の隠れた工房にまで足を運び、次のシーズンにヒットするアイテムを半年から1年先に見越して仕入れ契約を結びます。
しかし、現在のセレクトショップ店頭を注意深く観察すると、有名デザイナーズブランドやインポート商品と並んで、そのショップ自体のネームタグがついた「オリジナル商品(プライベートブランド=PB)」が売り場の多くを占めていることに気づきます。
アパレル業界の公開財務データや業界構造を分析すると、この仕入れ商品とオリジナル商品のハイブリッド構造には明確な経営的・実用的理由が存在します。
大手セレクトショップにおいて、オリジナル商品の売上比率はおよそ50%〜70%程度を占めるケースが一般的です。海外の尖ったデザインや高価すぎるインポート品だけでは日常着としての需要を拾いきれないため、バイヤーが掴んだ最先端の空気感を反映しつつ、日本の気候や体型にフィットさせたオリジナル商品を開発することで、幅広い層から圧倒的な支持を集めています。