かつてKERA SHOP 新宿マルイアネックス(旧・新宿マルイワン時代を含む)は、週末になると個性豊かな装いのファンで埋め尽くされる特別な空間でした。それだけに、突然の撤退・閉店が発表された際のファンの衝撃は計り知れないものがありました。ケラショップ閉店の真相を探ると、アパレル不況という一言では片付けられない、カルチャーと流通形態の構造変化が浮かび上がってきます。
最大の転換点は、情報発信の主軸であった雑誌『KERA』が紙媒体の月刊発行を停止し、WEBマガジンへと舵を切ったことです。かつては誌面を見て店舗へ駆けつける消費行動が主流でしたが、SNSの普及によりデザイナーやモデルが直接ファンと繋がる時代へと移行。さらにコロナ禍による外出機会の減少が重なり、多大なテナント料がかかる大型セレクトショップの維持が困難になりました。各アパレルブランドが自社ECでの直接販売へ注力し始めたことも重なり、複合型メガショップとしてのケラショップ新宿の閉店理由に繋がったと分析されています。