国内の失踪事件でありながら、事態は国境を越えた広がりを見せている。日本の警視庁と米国のFBIをはじめとする国内外の捜査機関が連携を深め、暗号資産の流出経路や海外サーバーに保管された通信ログの追跡を進めているのだ。
国境を跨ぐ捜査は容易ではない。法制度の違いや管轄の壁が立ちはだかる。それでも、捜査機関が国境を越えたタッグを組んだ背景には、現代の失踪劇が単なる局所的なトラブルにとどまらず、国際的な組織やデジタル空間の闇と深く結びついているという冷徹な現実がある。現場の捜査員たちが追うのは、消えた人物の行方だけではない。事件を闇に葬り去ろうとするグローバルなネットワークそのものだ。