アプリコットを扱う上で、ネット上でも誤解や不安が広がりやすいのが「種に含まれる天然毒素(アミグダリン)」の問題です。
農林水産省や厚生労働省の注意喚起にもある通り、アプリコットやアンズ、ウメなどのバラ科植物の未熟な果実や生の種子(仁:じん)には、「アミグダリン」という青酸配糖体が含まれています。これを生で大量に摂取すると、体内の酵素によって分解され有害なシアン化水素(青酸)を発生させるリスクがあります。
ただし、日常的に完熟した果肉を食べる分には毒性の心配は一切ありません。中華スイーツとして有名な「杏仁豆腐」に使われる杏仁(きょうにん)は、専用の甘味種(南杏・北杏)の種子を適切に加熱・抽出処理して安全基準を満たした加工原料です。家庭でジャムや果実酒を作る際も、種を割って中身を生食するような行為を避け、果肉を中心に利用すれば安全にその魅力を満喫できます。
ライフスタイルに広がる「アプリコット」の文化的側面
アプリコットという言葉は、果実の枠組みを超えてカルチャーやライフスタイルの領域でも広く浸透しています。
- 花言葉:アプリコット(あんず)の花言葉は「乙女のはにかみ」「早すぎた恋」「慎み深さ」。早春のまだ肌寒い季節に、桜よりも一足早く淡いピンク色の可憐な花を咲かせる姿に由来します。
- パーソナルカラー(アプリコット色):黄みを含んだ柔らかく温かみのあるオレンジピンクを指し、パーソナルカラー診断では「イエベ春(スプリングタイプ)」の血色感を最も引き立てる多幸感カラーとしてメイクやファッションで絶大な支持を集めています。
- トイプードルの毛色:トイプードルにおける「アプリコット」は、レッドよりも淡く、クリームよりも赤みのある上品なアンバー系の毛色を指し、愛犬家の間でトップクラスの人気を誇る毛色カテゴリーとなっています。