店舗の扉を開けると、まず目に跳び込んでくるのはオープンキッチンで繰り広げられる圧巻の藁焼きパフォーマンスだ。乾燥した米藁が投入されるやいなや、天井近くまで立ち上る猛烈な炎。職人は手元を一切狂わせず、大ぶりな鰹の節を長火箸で自在に操る。
ガス火や炭火では絶対に真似できない1,000度を超える一瞬の超高温。これが皮目をパリッと香ばしく焼き上げ、生臭さを完全に消し去る。客席にまで届く藁の香ばしい匂いは、料理が届く前の最強のプロローグだ。視覚、嗅覚、そして聴覚。五感のすべてが、これから始まる宴への期待で満たされていく。