法廷の場でも、被害者側の無念が十全に救われることはなかった。東京地方裁判所で開かれた公判において、主犯格をはじめとする加害少年たちに下されたのは、死刑でも無期懲役でもなく、有期刑を基本とする不定期刑だった。犯行当時16歳から18歳の未成年であったことが、刑事責任の追及に巨大な制約を課したのである。
「少年の健全な育成と更生の可能性」を最優先に掲げる少年法の理念は、あまりに甚大な被害結果と著しく乖離していた。極限の苦痛の中で命を奪われた少女の尊厳に対し、国家が下した処罰はあまりに軽微ではないか。法廷に響いた判決主文を聞いた遺族の心中を察するに余りある。この事件を契機として、日本の少年法は厳罰化へと舵を切り、対象年齢の引き下げや量刑の上限見直しといった法改正が重ねられることとなったが、それはあまりに高すぎる犠牲の上に支払われた代償だった。