耳鼻咽喉科学・アレルギー疾患の専門知識を持つ医師らや、日本アレルギー学会の指導医でもある岡野光博教授(愛媛大学)をはじめとする専門家たちは、薬が脳機能に与えるインパクトについて継続的な注意喚起を行っている。脳内のヒスタミンは、神経系において「覚醒」や「集中」を維持する重要物質だからだ。
従来型の第一世代抗ヒスタミン薬は成分が脳に入りやすく、強い眠気を招きやすかった。対して、近年の治療の中心である第二世代抗ヒスタミン薬は、脳内への移行が抑えられており、認知機能への悪影響を大幅に低減する設計が進んでいる。
専門医は「見た目は普通に活動できていても、脳の反応速度が酔っ払い状態と同等まで落ち込んでいるケースがある」と警告する。仕事やドライブを日常的に行う人ほど、脳への影響が少ない薬剤を正しく識別して選ぶ視点が不可欠だ。