検定中止を告げられた直後は、「受かるのが当たり前の試験で落ちてしまった」という激しい孤独感に苛まれがちです。しかし、客観的な数値指標を見つめ直すと、全く異なる事実が見えてきます。
警察庁交通局の関連資料および指定自動車教習所協会の公表データによると、第一段階の修了検定(仮免技能試験)の合格率がおよそ70〜75%であるのに対し、第二段階の卒検落ちた割合と合格率は全国平均で合格率80〜85%、不合格率15〜20%を推移しています。これは、同じ日に検定を受ける受講生が10人いれば、統計学上1人から2人は確実に不合格の判定を受けている計算です。
首都圏の大規模教習所で主任指導員を務める関係者は、現場の実情を次のように証言します。「みきわめを通過した受講生は技術的には全員合格レベルに達しています。それでも落ちる受講生が毎日一定数出るのは、技量の巧拙ではなく検定特有の極度の緊張による判断の遅れや視野狭窄が原因です」。つまり、運転センスの欠如ではなく、精神的なプレッシャーが一時的にミスを誘発したに過ぎません。「自分だけが落ちこぼれてしまった」という認知の歪みを手放すことが、再起の第一歩となります。