モンスターアルバム『First Love』が叩き出した日本国内の売上記録は、四半世紀が経過した今も破られていない。10代の甘酸っぱさと成熟した哀愁が同居するタイトル曲は、全世代の心を掴んだ。しかし、彼女の真価はそこから始まる長い探求の旅にあった。
母の自死という途方もない悲劇を乗り越え、ロンドンへと拠点を移した彼女は、自らの内に潜む感情と向き合い続けた。その集大成のひとつが、映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のテーマソングである。死生観や許し、愛の終わりと始まりを静かに見つめる眼差し。幼少期に親から受け取った複雑な愛の記憶は、年輪を重ねるごとに、より深く、より普遍的な芸術へと進化を遂げていった。