山田楓喜の代名詞といえば、見る者を魅了する直接フリーキックです。なぜ彼のFKはJリーグやアジアの舞台でこれほどまでにゴールを陥れることができるのか、その理由は独自のキックフォームとボールスピードにあります。
一般的なカーブ主体のキッカーと異なり、山田のキックは「スピードを落とさずに鋭く曲がり落ちる」軌道を描きます。ボールの芯をインパクトする瞬間の足首の固定が極めて強く、かつフォロースルーをコンパクトに収めることで、GKから見ると手元で急激に変化するドライブスピンがかかります。ゴール前20〜25メートルの距離は、彼にとって「ほぼPKと同等の決定機」と言っても過言ではありません。
また、オープンプレーにおけるプレースタイルも見逃せません。右サイドから内側へカットインして放つ左足のシュートはもちろん、縦への突破からの高精度クロス、さらには味方とのワンツーでハーフスペースに侵入するインサイドワークなど、プレーの選択肢が格段に増えています。相手ディフェンダーが左足のシュートを警戒して間合いを詰めれば裏のスペースを突き、距離を取れば迷わずミドルを狙うという、守備者にとって最も対処しづらい駆け引きを成立させています。