松たか子さんのルーツを語る上で欠かせないのが、歌舞伎界屈指の名門である高麗屋(こうらいや)の家系図です。
父は人間国宝であり、ミュージカル『ラ・マンチャの男』をはじめ演劇界に不滅の足跡を刻み続ける二代目 松本白鸚さん(旧・九代目 松本幸四郎)。兄は歌舞伎の伝統を守りつつ新たなエンターテインメントにも果敢に挑戦する十代目 松本幸四郎さん(旧・七代目 市かわ染五郎)、姉は女優・演出家として活躍する松本紀保さん、そして甥には若手歌舞伎界の旗手である八代目 市川染五郎さんが名を連ねています。
幼少期から歌舞伎や西洋演劇の本物に触れて育った経験は、彼女の強靭な舞台度胸やリズム感、台詞の説得力に直結しています。1993年に歌舞伎座で初舞台を踏みながらも、あえて梨園の庇護に甘んじることなく自らの足でオーディションを受け、演技の世界を歩んできた姿勢こそが、今日の揺るぎない信頼を形作っています。