この疾患が世の中に知られるきっかけとなった代表的な作品が、1990年代の名作映画『17歳のカルテ』だ。主演のウィノナ・ライダーが演じた主人公の繊細で揺れ動く心理状態は、心理ドラマの傑作として今も高く評価されている。近年ではNetflixなどのストリーミングサービスを通じて若年層にも広く視聴されている。
しかし、劇中で描かれる劇的な描写と現実の臨床症状の間には一定のギャップが存在する。映画のような過激なエピソードばかりが強調されると、当事者が周囲に悩みを打ち明けづらくなる副作用も生じる。大切なのは、エンターテインメントとしての描写と、実際の医療・ヘルスケアの現場で求められる客観的な観察を明確に区別することだ。