火山活動の予兆や変化をいち早く市民へ伝え、迅速な避難行動へ結びつけるための核心的な仕組みが噴火警戒レベルだ。この制度は警戒範囲ととるべき防災行動に応じてレベル1(火山であることに留意)からレベル5(避難)までの5段階で運用されている。ただし、「レベル1だから安全」という油断は極めて危険だ。レベル1であっても、火口内や周辺では突発的な噴気や微小な噴火が起こるリスクを常に孕んでいる。
レベルの引き上げや運用の基準を取り仕切っているのが、気象庁および専門家で構成される火山噴火予知連絡会である。全国の主要な火山に設置された傾斜計、地震計、GNSS(衛星測位システム)観測網から送られてくるデータを24時間体制で監視し、山体の微細な膨張やマグマの移動をリアルタイムで追跡している。異常な地殻変動や火山性微動が検知されれば、即座に警戒レベルが改定され、周辺自治体や一般住民へ緊急警戒が発令される仕組みだ。