このブームの震源地は、間違いなくスマートフォンの中にある。クックパッド株式会社が発表する検索トレンドや、株式会社エブリーが運営する「DELISH KITCHEN」、そして「クラシル (kurashiru)」といった大手デジタルフードメディアにおいて、キャベツを使った鍋レシピの閲覧数は記録的な伸びを見せている。
従来の鍋料理は、具材を大ぶりに切り、土鍋で時間をかけて煮込むスタイルが主流だった。しかし共働き世帯の増加や個食化が進むなか、求められているのは下ごしらえに5分もかからない時短料理だ。千切りにすることで火の通りが劇的に早くなり、野菜の表面積が増えてスープが絡みやすくなる。デジタルフードメディア各社が競うようにショート動画で発信したこの合理性が、タイパを重視する層の需要と完全に合致した。