小泉今日子の歩んできた軌跡は、Netflixなどのグローバル配信プラットフォームや様々なドキュメンタリー番組を通じて、今や国境や世代を超えて再評価されている。昭和から令和へと激変するエンターテインメントの荒波を、これほどしなやかに、かつ潔く泳ぎ抜いた女性が他にいただろうか。
彼女は決して自らの過去を美談にはしない。借金、夜逃げ同然の別れ、孤独なアイドル時代。それらの痛みを無理に覆い隠すことなく、ありのままの自分の一部として受け入れている。ドキュメンタリーのカメラが捉える彼女の表情には、荒波をくぐり抜けてきた者だけが持つ、静かで澄んだ強さが宿っている。