熱気は本物だ。2026年春の首里城正殿の一般公開再開以来、那覇市内の観光動態は劇的に変わった。ゆいレール県庁前駅から牧志駅まで一直線に伸びる通りには、早朝から一眼レフを首に下げた写真家や、スマホでライブ配信を行う若者の姿が目立つ。
「半年前とは客の目の輝きが違う」。創業50年を超える精肉店の店主は、汗を拭いながらそう明かす。かつての団体客による駆け足のショッピングは激減した。代わりに増えたのは、裏路地までじっくり歩いて地域の歴史や食文化に触れようとする滞在型の個人旅行者だ。歩道拡張工事の完了によって歩行者の回遊性が向上し、週末の歩行者天国は連日フェスティバルのような盛り上がりを見せる。