ドラマ版のクライマックスにおける最大の波乱は、十崎波留との直接対決が完全決着を見ないまま幕を閉じた点にあります。
最終話において、捜査一課は十崎を一度身柄拘束するものの、決定的な物証である凶器の特定や自白を得ることができず、証拠不十分のまま釈放せざるを得ない事態に追い込まれました。取り調べの席で風間と十崎が硝子越しに対峙し、一切の言葉を交わさず互いの眼光のみで殺気を交わすシーンは、ドラマ史に残る緊迫の場面となりました。
十崎の身辺に付きまとう謎の人物・鳥羽暢照(濱田岳)の存在や、警察上層部との駆け引きなど、複数の重要伏線が意図的に宙に浮いた状態で物語は終焉を迎えます。そしてエピローグでは、現場を離れた風間が警察学校の教壇へと向かう後ろ姿が描かれ、2020年・2021年に放送された新春スペシャルドラマ『教場』『教場II』の冒頭へと完全に円環を描いて繋がりました。