ごく普通の主婦がなぜ風俗へ?取材で見えた貧困と承認欲求の真実

ごく普通の主婦がなぜ風俗へ?取材で見えた貧困と承認欲求の真実

ごく普通の主婦がなぜ風俗へ?取材で見えた貧困と承認欲求の真実とはどのようなものなのか? 詳しい意味を整理してお届けします。

主婦の性風俗流入は、決して突発的な流行現象ではない。貧困と女性の生きづらさを長年追い続けてきた作家・中村淳彦氏の代表作『東京貧困女子。』や、ルポライターの鈴木大介氏による『最貧困女子』が提示した残酷な構造は、時代を経た今もなお深化を続けている。

これらの社会派ノンフィクションが暴き出したのは、「普通に暮らしていたはずの層」が、わずかな歯車の狂いでセーフティネットから転落する日本の脆弱性だ。かつては若年層や単身女性に顕著だった貧困の波が、今や既婚・子持ちの世帯主婦層にまで浸食している。

日本の税制や社会保障制度は、高度経済成長期の「夫が稼ぎ、妻が家事をする」標準世帯モデルを前提に作られたままだ。パートの年収制限(いわゆる「年収の壁」)や非正規雇用の不安定さが、女性の自立した稼ぐ力を阻む。結果として、家庭内での発言権を失い、経済的に夫へ依存せざるを得ない女性たちが、家庭内不和や物価高に直面したとき、短時間で即金性の高い選択肢として夜の街に引き寄せられていく。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。