NHK紅白歌合戦での名パフォーマンスは、今も多くの視聴者の記憶に鮮烈に残っている。特に紅組司会を務めつつ大トリを飾った2013年や、魂のこもった歌声を全国に届けた数々の出演シーンでは、舞台袖に必ず広瀬の姿があった。
NHKのスタジオ裏で緊張が高まる中、彼女が最後に言葉を交わすのは常に夫だった。出番直前、マイクを受け取る彼女の背中を静かに押す広瀬の存在こそが、彼女にとって最大の安全基地だったと言える。プレッシャーに押しつぶされそうな巨大なステージでも、彼が作る音と空間があれば自分らしく歌える――。その信頼関係が、数々の歴史的ライブを生み出した。