多くのかさばる疑問の中で最も頻繁に聞かれるのが、同じメキシコ発祥のタコスとの違いだ。根本的な差別化要素は、土台となる生地の素材と「包み方」の構造にある。
タコスは主にトウモロコシを原料とした小ぶりのトルティーヤに具材を「乗せて折る」スタイルであり、中身が見えるオープン構造が特徴だ。一方、ブリトーは大きめのフラワートルティーヤ(小麦粉で作られた薄焼きパン)を使用し、具材を蒸気で柔らかくした生地で四方から隙間なく包み込む。米や豆、肉、チリペッパーが内部に完全に閉じ込められ、温かさと旨味が逃げない設計になっている。
伝統的なメキシコ料理の文脈において、生地の素材の違いは地域の気候や歴史と直結している。トウモロコシが主食の中南部に対し、北部の乾燥地帯で小麦栽培が盛んだったことが、今の大型トルティーヤ文化を生み出した。