さつまいも保存の正解!冷蔵庫Ngの理由と甘みを引き出す長期保存術

さつまいも保存の正解!冷蔵庫Ngの理由と甘みを引き出す長期保存術

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食品の鮮度を保つ万能の場所と思われがちな冷蔵庫ですが、さつまいもにとって冷蔵室(約2〜5℃)や一般的な野菜室(約3〜8℃)は、生命活動を維持できない「過酷な寒冷地」に他なりません。さつまいもにおける適正温度は10〜15℃、適正湿度は85〜90%と極めてピンポイントに規定されています。

さつまいもが冷蔵庫NGとされる決定的な理由は、温度が10℃を下回った瞬間に生じる「低温障害」にあります。さつまいもは収穫後も皮の表面で微弱な呼吸を続けていますが、10℃以下の環境に数日間さらされると、細胞膜が破壊されて呼吸代謝が異常をきたします。その結果、細胞が死滅して内部から水分が抜け出し、組織内に含まれるポリフェノールが酸化酵素と結びついて黒変します。こうなると繊維が硬化して苦みが生じるだけでなく、雑菌が一気に繁殖して異臭を放ち、中心部からドロドロに溶けるように腐敗していきます。

農林水産省の貯蔵指針や農業試験場の生育データでも示されている通り、さつまいもは「9℃以下で急速に傷み、18℃以上になると発芽が促進される」という極めてデリケートな温度帯の植物です。冷蔵庫への無防備な保管は、自ら腐敗のスイッチを押していることと同義なのです。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。