世界の食通を唸らせる最大の理由は、他を圧倒する圧倒的な実績にある。5年に一度開催され、全国の優秀な和牛が一堂に会する「全国和牛能力共進会」――通称「和牛のオリンピック」において、宮崎県勢は史上初となる4大会連続での内閣総理大臣賞受賞という前人未到の偉業を達成した。
これは偶然の産物ではない。枝肉の肉質だけでなく、種牛の体型や資質に至るまで総合的な改良を重ねてきた結果だ。審査員団を驚かせたのは、赤身と脂肪の絶妙なバランス、そして融点の低さである。口に含んだ瞬間に体温でほどけるような軽やかな脂質は、従来の濃厚一辺倒な霜降り肉とは一線を画す。海を越えて評価される背景には、世界が求める「軽やかで旨味の深い牛肉」の理想像を体現している事実がある。