ネット上の掲示板やSNSでは「ストカールでチリチリになった」「カールがすぐ取れた」といったトラブルの報告も散見されます。なぜそのような事態が起きるのか、毛髪化学の観点からストカールの失敗原因と事前に把握しておくべきデメリットを検証します。
失敗の主因1:薬剤軟化のコントロールミスと境目の折れ毛
ストカールは、根元のストレート用薬剤と毛先のパーマ用薬剤を同一の髪に塗り分ける精密な作業を伴います。薬剤の塗り分けライン(オーバーラップ部分)の軟化が進みすぎると、毛髪強度が低下して「折れ毛」や「断毛」のリスクが生じます。熟練した技術者は、髪の履歴に合わせて薬剤のpHや還元剤濃度を1g単位で調整しますが、マニュアル通りの一括塗布を行うサロンでは境目の質感が荒れる失敗が発生します。
失敗の主因2:ハイダメージ毛への過剰な熱処理(ビビリ毛の発生)
過去にブリーチや度重なるハイトーンカラーを行っている髪は、タンパク質が流出して空洞化しています。そこにアルカリ度の高い縮毛矯正剤とデジタルパーマの高熱(80℃〜100℃以上)を加えると、髪が耐えきれずにチリチリとした「ビビリ毛」へと変質します。ハイダメージ毛に対するストカールの施術は極めてリスクが高く、酸性領域の薬剤を扱える専門店での施術が不可欠です。
知っておくべき明確なデメリットと日常のダメージケア
ストカールには以下のような制約やデメリットが存在します。
- 施術時間が長い:縮毛矯正のアイロンワークとデジタルパーマの加温工程を両方行うため、平均3〜4時間を要する。
- カールの変更が難しい:一度熱で形状記憶させたカール部分は、気分でウェーブの大きさを変えたり完全にまっすぐに戻したりすることが難しくなる。
- 継続的なヘアケアの必要性:2種類の化学処理を施しているため、日々のストカール向けダメージケア(ヘマチン配合シャンプーによる残留アルカリ除去や、熱反応型インバストリートメントの使用)が欠かせない。