彼のキャリアを語る上で、どうしても外せない金字塔がある。集英社『週刊少年ジャンプ』の看板作品であった『銀魂』の主人公・坂田銀時役だ。普段は脱力感あふれる無気力な男でありながら、決めるべき瞬間には熱い魂を滾らせる。この振れ幅の大きい難役を、彼は時にコミカルに、時に泥臭く演じきった。
ギャグとシリアスがめまぐるしく入れ替わる物語の中で、彼の声の引き出しの多さは作品の骨格そのものとなった。原作読者が頭の中で再生していた「銀さん」の声を完璧に具現化した演技は、今なおアニメ史に残るハマリ役として語り継がれている。