競合他社であるダイソーやキャンドゥが、300円、500円、さらには1000円といった「多価格帯商品」を積極的に導入し、粗利益率の改善を図ってきたのは周知の事実だ。しかし、セリアは愚直なまでに「全品100円(税込み110円)」のプライシング戦略を維持し続けてきた。
この徹底したブランディングこそが顧客の強い支持を集める原動力だった。だが、2026年の物価高騰局面においては、そのまま首を絞める諸刃の剣へと変貌している。仕入れ原価が上昇しても販売価格を引き上げられない以上、売上高利益率は削られる一方だ。客数がわずかに減少しただけでも、店舗の損益分岐点をあっけなく割り込んでしまう過酷な構造がそこにはある。