なぜ彼らは、あえて席数を絞り、立ち飲みというフォーマットを選ぶのか。厨房で指揮を執るシェフは、汗をぬぐいながらこう語る。「高級店で気取って食べるフレンチよりも、調理の音や香りがダイレクトに届き、目の前でお客さんが『うまい!』と声を上げてくれるライブ感に勝るものはありません」。
敷居が高いと思われがちなフレンチやビストロ料理を、誰もがアクセスできるオープンなものにする。この信念があるからこそ、妥協のない仕込みと、手頃な価格設定の両立が可能になっているのだ。料理人の熱量と客の歓声が混ざり合う空間には、外食本来の活気が満ちあふれている。