骨折した骨が元通りに癒合するまでには、生体として一定の修復プロセスを経る必要があります。圧迫骨折の治癒期間の目安は、骨密度や全身状態によって個人差があるものの、一般的におよそ2カ月から3カ月が標準的な期間とされています。
ここで多くの患者が犯してしまう致命的なミスが、「痛みが治まってきたから」と受傷後3〜4週間程度で自己判断によりコルセットを外してしまう行為です。痛みを感じにくくなる時期(神経の過敏状態の鎮静)と、骨組織が力学的に安定する時期(骨癒合の完成)には約1カ月以上の明確なタイムラグが存在します。外見上動けるようになっても、骨の内部はまだ脆弱な仮骨(かこつ)の状態であり、支えを失った瞬間に再圧潰を起こすリスクが極めて高いのです。
処方されるコルセット(硬性フレーム装具やダーメンコルセットなど)の役割は、骨折部が動かないように物理的に固定し、体幹を前屈させないための「ストッパー」です。圧迫骨折コルセットの着用期間は、担当医からX線画像やMRI画像で骨癒合の確認が取れるまでの最低2カ月〜3カ月間が鉄則となります。