一歩足を踏み入れると、木の温もりと洗練されたモダンデザインが融合した空間が出迎えてくれる。今回の改修の核となったのは「極限環境での快適性と環境負荷の最小化」だ。断熱性能を極限まで高めたトリプルガラスの窓からは、宝剣岳の荒々しい岩肌がまるで絵画のように切り取られている。
驚くべきは、厳しい冬の寒さを乗り切るための暖房システムだ。地中熱とバイオマスを活用した最先端の融雪・暖房システムが導入され、化石燃料への依存度を前年比で80%削減した。ロビーの薪ストーブを囲みながら、宿泊客が静かにワインを傾ける光景は、ここが厳しい山岳地帯であることを忘れさせる。