あしだ川花火大会を攻略する上で最大の難関となるのが、極限状態に達する交通渋滞と駐車場問題です。芦田川を挟む福山市南部エリアは、川を渡る主要橋梁が数カ所に限定されているため、夕方以降は物理的なボトルネックが発生し、車輪が一歩も動かない完全膠着状態に陥ります。
まず自動車利用の場合、会場直近には一般来場者用の駐車場は一切用意されません。行政および実行委員会によって設置される竹ケ端運動公園などの臨時駐車場は、近年「事前予約制(有料パーキングチケット制)」やパーク&ライド方式の導入が進められています。予約枠を確保していない車両が周辺を徘徊しても空車は見当たらず、警備員による進入禁止措置で立ち往生することになります。予約が取れた場合であっても、出庫時には数千台が一斉に同一の幹線道路へ合流しようとするため、駐車場脱出までに2時間以上を要する覚悟が必要です。
この過酷な渋滞を回避するための最も論理的な解は、福山駅を拠点とした公式シャトルバスの活用です。大会当日はJR福山駅南口側から会場手前の降車ポイントまで、ピストン輸送を行う専用臨時シャトルバスが運行されます。シャトルバス専用レーンや警察による優先誘導が設定されるため、一般車両の渋滞列を尻目に比較的スムーズな移動が可能です。ただし、行きは16:30〜18:00、帰りは花火終了直後の21:00〜22:30にかけてシャトルバス乗り場に長蛇の列が形成されます。帰路の待ち時間を最小限に抑えるには、フィナーレの数分前に席を立って移動を開始するか、逆に会場周辺で30分以上余韻を楽しみながらピークの波をずらす「時間差退場」が劇的な効果を発揮します。