長い歴史を持つ観光霊場ゆえに、インターネット上には根拠の薄い都市伝説や誤った参拝知識が氾濫しています。ここでは、取材によって検証された二大誤解を取り上げます。
誤解1:「カップルで江島神社に行くと弁天様が嫉妬して別れさせる」
検索エンジンや質問サイトで長年囁かれ続けているこの俗説ですが、歴史社会学的な見地から検証すると、その発祥は江戸時代にまで遡ります。
当時、江の島への参詣は男性グループによる「講(こう)」の活動として盛んに行われていました。そして参拝の帰路、多くの男性たちが藤沢の宿場町や遊郭に立ち寄るのが通例でした。夫や恋人が島へ出かけるのを快く思わなかった留守宅の女性たちが、「江の島の弁天様は女性神だから、男女で行くと嫉妬して縁を裂かれる」という牽制の噂を流したのが、この迷信の正体とされています。
本来の御祭神である宗像三女神や弁財天は、穢れを祓い、調和と繁栄をもたらす神性です。事実、中津宮の境内には縁結びを願う無数の絵馬が掛けられており、嫉妬によって良縁を妨げるという神学的な根拠は一切存在しません。根拠のない不安にとらわれる必要はありません。
誤解2:「洗ったお金は使わずに財布へ入れっぱなしにするべき」
銭洗白龍王で清めた硬貨を、お守り代わりに何年も財布の奥底にしまい込んでいる人がいますが、これも神仏の性質から見ると本質を外しています。
弁財天の水神信仰における「水」は、滞りなく流れてこそ清純を保つものとされます。水が堰き止められれば濁るように、富や通貨も自己の元に留め置くだけではエネルギーが枯渇します。「清められた御金を社会へと還元し、その巡り巡った実りが己に還る」という経済の好循環を信じて、意義のある消費や投資に充てることこそが、金運開拓の真諦です。