突発的に見える押し込み強盗ですが、その裏では周到な準備が行われています。典型的な犯行の第1段階として行われるのが、資産状況や家族構成を探るアポ電(アポイントメント電話)です。自治体職員、税務署、大手金融機関、さらには不用品買取業者や電力会社の点検を装い、「一人暮らしか」「家に現金はあるか」といった個人情報を巧みに引き出そうとします。
電話による情報収集と並行して警戒すべきが、犯行グループによる執拗な「下見」です。リフォーム業者やインフラ点検員を名乗る人物が「屋根の瓦がズレている」「近所で工事をするので挨拶に来た」と訪問し、敷地内の構造、防犯設備の有無、犬の有無、逃走経路を確認します。中には表札やガスメーター周辺に、家族構成や在宅時間を示すアルファベットや記号のマーキングを残す事例も後を絶ちません。
こうして集められた情報は「強盗リスト」として裏社会で売買され、指示役から実行役へピンポイントでターゲットとして伝達される仕組みが確立されています。