京成本線「京成八幡駅」から徒歩数分、国道14号(千葉街道)を市川市役所方面へ歩くと、鉄パイプと木製の玉垣、そして注連縄(しめなわ)で厳重に囲まれた一角が現れます。ここが国指定や市指定の文化財伝承地としても知られる不知八幡森(八幡の藪知らず)です。
福岡県の沖ノ島や青森県の恐山などと並び、ネット上やオカルトファンの間では「日本三大禁足地」の一つとして頻繁に名前が挙がります。しかし、他の禁足地が絶海の孤島や険しい霊峰に位置するのに対し、不知八幡森は首都圏のベッドタウンのど真ん中に位置している点が決定的に異なっています。
敷地の広さは間口・奥行きともに約18メートル、面積にしてわずか300平方メートル強(約100坪程度)にすぎません。竹や雑木が密集する中央部はやや窪んでおり、外周には不知八幡森の由来を記した石碑や小さな祠が設けられています。行き交う車や通勤客の喧騒のなかにぽっかりと口を開けたその空間は、異様な静寂を放っています。