「いのちの歌」の原点は、2008年秋から放送されたNHK連続テレビ小説『だんだん』にあります。島根県出雲市と京都府を舞台に、双子のヒロインを三倉茉奈・三倉佳奈(マナカナ)が演じた本作で、劇中の重要シーンを支える挿入歌として制作されました。
音楽を手掛けたのは、映画やドラマ音楽で高い評価を受ける作曲家の村松崇継氏です。クラシックの素養を感じさせる美しいピアノのアルペジオと、どこか懐かしさを覚える旋律は、聴く人の心にすっと染み入る力を持っています。
最初にこの曲を世に送り出したのは、劇中ユニットとしても活動したマナカナの二人でした。彼女たちが歌うオリジナルバージョンは、みずみずしく素直なハーモニーが前面に出ており、これから人生を歩み出す若者のひたむきな決意を感じさせます。一方で、後に発表された竹内まりやによるセルフカバーは、豊かな人生経験に裏打ちされた包容力と語りかけるような温かみが際立ち、楽曲の持つ陰影をより深めました。両者のアプローチの違いが、この楽曲の多面的な魅力を引き出しています。