参列にあたって最も神経を使う身だしなみについて、押さえておくべき通夜告別式の服装マナー詳細まとめを整理します。基本原則として、告別式への参列は遺族・参列者ともに「準喪服(光沢のない漆黒のブラックフォーマル)」の着用が鉄則です。男性は黒のフォーマルスーツに白無地のワイシャツ、黒無地のネクタイ、光沢のない黒革靴。女性は黒のアンサンブルやワンピースに薄手の黒ストッキング(20〜30デニール程度)、布製または光沢のない黒パンプスを合わせます。
一方、急な訃報を受けて職場から直接駆けつけるケースで重要になるのが仕事帰りの通夜参列平服ルールです。古くからのしきたりでは、「通夜から完全な喪服を着ていくと、あらかじめ死を予期して準備していたように受け取られる」という忌避感覚がありました。現在では通夜であっても喪服着用が主流派となっていますが、仕事先からの直行であれば「地味な平服(略喪服)」での参列が正式に認められています。
ただし、ここで言う「平服」とは普段着やカジュアルウェアのことではありません。男性であればダークネイビーやチャコールグレーのダークスーツ、女性であれば黒や濃紺の落ち着いたスーツやセットアップを指します。ネクタイや靴下だけでも黒色を持参して差し替えるのが大人の配慮です。ネクタイピンや華美なカフス、金具が目立つベルト、殺生を想起させる革・毛皮素材の装飾品は必ず外して会場に入らなければなりません。
所持品では、仏式において必須となる数珠と焼香の作法マナーも確認が必要です。数珠は自分自身の宗派に合わせた略式数珠(片手数珠)で問題なく、他者との貸し借りは仏教上タブーとされます。焼香台へ進む際は、遺族へ一礼、遺影へ深く一礼し、抹香を右手の親指・人差し指・中指の3本でつまんで額の高さまで押しいただき(浄土真宗など押しいただかない宗派もあり)、静かに香炉へ落とします。焼香後に再び遺影へ合掌礼拝し、数歩下がって遺族へ一礼して自席へ戻るのが一連の所作です。