SNSやネット掲示板におけるキャスター評判を分析すると、視聴者が夜9時のNHKに求めるニーズは二極化している実態が浮かび上がります。
ネットの反応において最も高く評価されるのは、「過度な感情移入を排した客観報道」です。災害時や重大事件の速報において、原稿を一切噛まずに正確な地名や数字を読み上げる技術に対しては、「やっぱり夜はNHK一択」「民放の煽るような演出がないから安心して見ていられる」という声が多数を占めます。
その一方で、辛口な評価として散見されるのが「キャスターの人間味が見えにくい」「台本をなぞっているだけに見える」という意見です。かつての大越健介氏や有馬嘉男氏のように、記者のバックボーンを生かしてスタジオで自身の言葉を紡ぐスタイルを好む視聴者層からは、近年の手堅い進行に対して「無難すぎて印象に残らない」という指摘が寄せられることも少なくありません。「信頼性」と「個性」のどちらに軸足を置くべきか、制作陣と視聴者の間には常にせめぎ合いが存在しています。