「なすの天ぷらは油っこくて重い」と感じる最大の原因は、火が通るのに時間がかかり、スポンジ状の果肉が油を過剰に吸い込んでしまうことにあります。これを防ぐ最強のテクニックが格子状の隠し包丁です。
なすの皮は硬く熱を通しにくいため、皮目に細かく切り込みを入れることで熱伝導率が一気に高まります。縦半分に切ったなすの皮側に対し、深さ2〜3mm程度(果肉の厚みの3分の1を超えない深さ)で斜めに細かく切れ目を入れ、さらに交差するように逆方向からも切り込みを入れて細かな格子模様を作ります。
この一手間を加えるだけで、揚げ油の熱がなすの芯まで瞬時に届き、加熱時間を3割以上短縮できます。結果として油の中に浸かっている時間が減り、驚くほど軽やかでジューシーな仕上がりへと激変します。