海老名美どりの半生において、世間が最も注視し続けてきたのが実妹・泰葉との複雑な確執問題です。2000年代後半以降、泰葉によるブログでの過激な家族告発やマスコミを巻き込んだ騒動はワイドショーを席巻し、海老名家の強固な一枚岩に大きな亀裂が生じたと報じられました。
関係者や近隣住民の証言を総合すると、長女である美どりは一貫して「公の場での感情的な反論を避ける」という大人の対応を貫きました。妹の精神的な波を受け止めきれない時期がありながらも、週刊誌の直撃取材に対しては決して妹を貶めるような発言を口にせず、沈黙を守ることで名門落語一家の品位を守ろうと努めてきたのです。
心理学的な見地から言えば、これは「家族内の共依存を断ち切るための適切な距離感」の実践と言えます。長年にわたる母・海老名香葉子の苦悩を間近で支えつつ、自らの家庭を守るために引いた一線は、決して冷淡さからくるものではなく、家族崩壊を防ぐための苦渋の決断でした。