きゅうり栽培において、最も致命的な失敗を招くのが「良かれと思って植え付け直後から肥料を与えまくる」行為です。きゅうり栽培を成功させるには、植物生理に基づいた厳格な追肥スケジュールを守らなければなりません。
施肥を開始する絶対の基準、それがきゅうり一番果追肥の原則です。定植時に元肥が施されていれば、活着から最初の花が咲き、最初の実が10cm程度に育つまでは土中の養分だけで十分に生育します。この期間に追肥を施すと、栄養成長(葉やつるを伸ばす力)が過剰になり、花が落ちて実が止まる「つるボケ」を引き起こします。そのため、きゅうり追肥タイミングの起点は、最初の収穫を迎えた日、あるいはその直前のタイミングに設定するのが鉄則です。
初回追肥以降のきゅうり追肥頻度と量は、露地栽培(畑)かプランター栽培かによって大きく異なります。露地栽培の場合、2週間に1回のペースで株あたりひと握り(約20〜30g)の化成肥料を施します。一方、土の容量が限られ水やりによって肥料成分が外部へ流亡しやすいきゅうり追肥プランター栽培では、希釈した液体肥料を「1週間に1回」の間隔で定期給水するか、IB化成などの緩効性粒状肥料を月に2回(1回あたり5〜10g程度)施すローテーションを徹底します。一度に大量の肥料を与えると土壌の浸透圧が急上昇し、根から水分を奪う「肥料焼け」を引き起こすため、「少量を小まめに与える」意識が不可欠です。